今振り返るあの機種 第一回「FUJIFILM X-T10」
2018/11/19
メーカー製造終了してしまった旧製品には、現行機種にはない優れた点や独特の味わいがあるもの、コストパフォーマンスに優れているものがたくさんあります。このシリーズではそんな旧製品にスポットを当て、その魅力をお伝えしていきます。
記念すべき第一回目に取り上げる機種は「FUJIFILM X-T10」です。
2018年はNikonのZシリーズ、CanonのEOS Rをはじめ、各社革新的なミラーレス一眼の新機種のリリースが相次ぎました。新規格を打ち出したり人気機種のアップグレード機種が発売されたりと、ミラーレス業界において大きな動きのあった一年でした。各社しのぎを削りあうなか、FUJIFILMもXシリーズの新機種を発表しました。
フィルム製造のノウハウを生かした高い色表現力とクラシカルなデザインが人気のFUJIFILM Xシリーズは、ミラーレス市場でも高い評価を得ています。富士フイルムは2018年3月にシリーズ初のボディ内5軸手ブレ補正機構を搭載した新たなフラッグシップ機のX-H1、9月にはX-T2の正当後継機・新型センサー&プロセッサーを搭載した第4世代機種のX-T3などをリリースし話題を呼びました。
今回ご紹介するX-T10は第2世代機種のフラッグシップ機・X-T1の高画質を実現しつつ、小型軽量化・低価格を実現したX-T2桁シリーズ第一号機です。
X-T10の概要
X-T10は2015年6月25日に発売されました。その前年に発売されたフラッグシップモデル・X-T1の下位モデル的位置づけです。X-T1に備わっている防塵・防滴性は持たず、連射性能が劣るなど上位機種に比べると見劣りする部分もありますが、X-T1と同じ有効1,630万画素のX-Trans CMOS IIイメージセンサーとEXRプロセッサーII画像処理エンジンを搭載しているので、当時の最上位機種と同等の画質を実現している非常に優れた機種です。
X-T10のココがすごい!
・上位機種と比べても見劣りしない画質・基本性能
X-T1と同じ有効1,630万画素のX-Trans CMOS IIイメージセンサーによって、クオリティの高い絵作りが実現できます。ローパスフィルターレスによる高い解像力を活かしたシャープな描写は本機も健在で、シリーズを通して高い評価を得ています。Xシリーズの売りであるフィルムシミュレーションはもちろん本機種でも使用でき、幅広い表現を可能としています。
搭載されている高精細236万ドットの有機EL電子ビューファインダーはレスポンスに優れ、表示タイムラグ0.005秒という当時世界最高のスペック。倍率は上位機種にやや劣りますが、視認性は決して悪くないと感じます。
位相差検出+コントラスト検出のハイブリッドAFは合焦速度にも優れており、最速0.06秒の高速AFを実現しています。測距点はシングルポイントAFでは49点、ゾーンAFなどでは77点と多く、精密なピント合わせが可能です。
・クラシカルなデザインと軽量・コンパクトなボディ
X-T2より約120g、X-T1より約60g軽量で、一回り小さいコンパクトな設計。長時間の撮影時や旅行の際の持ち運びなどでは特にサイズ・重量はカメラ選びにおいて非常に重要なファクターとなります。
Xシリーズ恒例のフィルム機を彷彿とさせるクラシカルなデザインはやはり秀逸。好みの分かれるポイントかとは思いますが、レトロ好みユーザーの心をくすぐる外観です。
・上位機種にはない内蔵ストロボや独自の操作系
X-T1をはじめ、上位機種は軒並みストロボは外付けでとっさに使いたいときに使用できないデメリットがありますが、X-T10はストロボが内蔵されており使いたいときにサッと使えるため利便性は◎。
また、上位機種にはないアドバンストSRオートへの切り換え用レバーや独立したドライブダイヤルにも注目。
58のパターンからカメラが自動で最適なパターンを選択してくれるアドバンストSRオートへの切り替えが瞬時にできることによって、不意のシャッターチャンスにもすぐに対応できる点は嬉しい機能。
また、X-T1などではISOダイヤルと併設されていたドライブダイヤルが独立していることで誤って操作してしまうことがなくなり、撮影時にストレスになっていたポイントが解消されてます。
実写レビュー
【XF 55-200mm f/3.5-4.8 R LM OIS / ISO100 / F5.6 / 1/500秒 / WB:オート / 200mm / クラシッククローム】
【XF 60mm f/2.4 R Macro / ISO400 / F2.4 / 1/160秒 / WB:オート / Provia】
【Carl Zeiss Makro-Planar 50mm f/2 T* ZF / ISO500 / F2 / 1/60秒 / WB:カスタム(4300K) / Astia】
細部まで非常に鮮明でシャープな描写が可能で、被写体の質感やディテールがはっきりと描かれています。コントラストが高くボケも滑らかで、ポテンシャルの高さがうかがえます。
最後に
いかがだったでしょうか?現行機種と比べるとスペックが劣っている箇所もありますが、まだまだ十分素晴らしい写真が撮影できる機種です。現在の中古市場では価格も随分落ち着いてきましたので、入手しやすくなっている今がお買い時です!弊社でも販売しておりますので、ぜひ一度ご覧下さいませ。
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