壊れていても世界最高価格帯!超希少品Zunow ズノー 50㎜ f/1.8
2021/9/12
今回は、日本、もとい世界のカメラ史に残る超希少品をご紹介いたします。
そのカメラの名は、Zunow ズノー 50㎜ f/1.8。
数ある国産一眼レフカメラの中でも特別な位置を占めるカメラです。
カメラボディと交換レンズに完全自動絞り機構を世界で初めて組み込んだカメラとして、カメラ史に永遠に名前が残る一台です。
<ペンタ部の接写。手彫りを彷彿させる独特のロゴが存在感を放つ>
しかし、中古カメラとしてのズノーのスゴさは、その機構だけではなく、圧倒的な現存数の少なさにあります。
ズノーは1958年8月にその発売が開始されましたが、製造品質がカメラの性能に追い付かず故障が多発、その多くは生産元のメーカーであるズノー光学(旧帝國光学研究所)に返品され、翌1959年には早くも製造が中止されてしまいました。
<大口径50mm f/1.8の鏡頭。描写は精細かつ大胆なズノーレンズの性能は今も高い評価を受けている。>
その結果、生産台数はわずか500台未満、しかもその多くは返品後メーカーにて廃棄処分されたため、現存数が極端に少ないレア中のレア、超希少品なのです。
その結果、Leicaなどの特殊モデルではないフィルム一眼レフカメラとしては、世界最高価格帯にあるカメラです。
めったに市場に現れない上に、価格は壊れていても100万円をゆうに超える、まさに幻のような一台です。
当店にあるZunowは2019年に、ご遺品として持ち込まれたカメラで、非売品として店頭のショーケースにて展示しています。
ご来店の際はぜひ一度実物をご覧になってくださいませ。