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【レビュー作例】ライカの一眼レフで街を撮る。Leica R7とSUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55で描く光と影

ライカと聞けば、M3やM6に代表される「M型レンジファインダー」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、一眼レフである「Rシリーズ」にも、ライカならではの光学技術とカメラづくりへのこだわりが息づいています。

今回レビューするのは、クラシックなフォルムを持つ電子制御式一眼レフ「Leica R7」と、大口径標準レンズ「SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55(型番11777)」の組み合わせです。都会の光と影を切り取った実写作例を交えながら、その描写と道具としての魅力を紐解いていきます。

完成されたクラシック一眼レフ:Leica R7の信頼感

1992年に登場したLeica R7は、ミノルタとの技術提携によって開発されたR4や、その後継機であるR5の流れを汲む一眼レフカメラです。次の世代となるR8ではボディデザインが大きく刷新されたため、R7は従来のRシリーズに通じるクラシックな外観を持つモデルとして位置づけられます。

本機は電子制御シャッターを採用しており、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル撮影に対応しています。撮影する場面や表現したい写真に合わせて露出モードを選択でき、フィルム一眼レフならではの操作を楽しめます。

Leica R7 フィルム一眼レフカメラ

■シルバーとブラックのコントラストが美しいLeica R7。クラシックな外観と金属製ボディが特徴。

狙った光を捉える:2種類の測光方式を活かしたスナップ

都会のストリートスナップでは、高層ビルが落とす深い影と、強い日差しがひとつの画面の中に混在することも珍しくありません。Leica R7は、こうした明暗差の大きいシーンで露出を調整するための、2種類の測光方式を備えています。

画面全体の明るさを中央重点で測る「全面測光」と、ファインダー中央の限られた範囲を測る「選択的測光」を使い分けることができます。逆光などで被写体の明るさを重視したい場面では、選択的測光で被写体の光を測り、絞り優先AEで露出値を記憶してから構図を整えることも可能です。

光と影が入り交じる街角でも、光の状態を見極めながら、自分の意図に合わせた露出で撮影を楽しめます。

Leica R7とSUMMILUX-R 50mmによるフィルム写真の作例1

Leica R7とSUMMILUX-R 50mmによるフィルム写真の作例2

ズミルックスの名を冠する大口径レンズ:SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55(11777)

組み合わせるレンズは、ライカの大口径レンズに冠される「ズミルックス」の名を持つ50mm。今回使用した「11777」は、55mm径のフィルターに対応し、引き出し式の組み込みフードを備えた後期仕様のRマウントレンズです。レンズ構成は6群7枚で、最短撮影距離は0.5m。開放F値1.4の明るさを備えています。

ピント合わせはマニュアルフォーカス方式を採用しています。フォーカスリングを操作しながら、ファインダーでピントを確認して撮影するスタイルです。絞りリングも備えており、撮影者自身が設定を調整しながら写真づくりを楽しめます。

Leica SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55 型番11777

■SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55(型番11777)。引き出し式のレンズフードを内蔵したRマウント用の標準レンズ。

浅い被写界深度が際立たせる、立体感とボケの表現

F1.4からF2付近の開放寄りの絞りでは、ピントを合わせた被写体と背景のボケを対比させた撮影ができます。被写界深度(ピントが合って見える奥行きの幅)が浅くなるため、街中の雑踏であっても、特定の被写体に視線を集める表現が可能です。

また、背景との距離や被写体までの撮影距離によって、ボケの大きさや見え方が変化します。ピントを合わせる位置や絞りを調整することで、何気ない日常の風景にもさまざまな表情を与えられます。大口径レンズならではの浅い被写界深度を活かせることは、このレンズの特徴のひとつです。

SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55によるフィルム写真の作例

強い日差しと深い影を捉える、フィルムならではの階調表現

SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55を通して撮影した今回の作例では、都会の街並みに生まれる光と影の変化に注目しました。直射日光が差し込む場所と、建物によって生まれる暗い場所では、同じ被写体でも異なる表情を見せてくれます。

アスファルトや段ボールの質感、衣服の織り目、タイル張りの壁面に反射する光など、街の中にはさまざまな撮影対象があります。光の当たり方や露出を意識することで、それぞれの被写体が持つ質感や陰影を写真に取り入れられます。

フィルムの種類や露出、現像によっても色や階調の表れ方は変わります。使用するフィルムとレンズの組み合わせによって、どのような仕上がりになるのかを楽しむことも、フィルム写真の醍醐味です。

強い日差しと建物の影を捉えたフィルム写真

■強い日差しと影のコントラスト。コンクリートの質感や衣服の陰影に注目した一枚。

地下道のタイルと光の変化を捉えたフィルム写真

■地下道のタイルが放つ独特の色彩と光のグラデーション。奥へと続く空間の広がりを捉えた作例。

絞りを調整して描く、都市の建築と細部の表現

大口径レンズの特徴は、開放付近で背景を大きくぼかせることだけではありません。絞りをF5.6〜F8程度まで絞ると、一般的に被写界深度が深くなり、手前から奥まで広い範囲にピントを合わせた撮影がしやすくなります。

高層ビルの窓や建物の壁面、交差する線路のレールなど、都市の風景には直線や幾何学的な模様が数多く存在します。こうした被写体を撮影するときには、絞りやピント位置だけでなく、構図やカメラの向きも重要になります。

50mmの標準画角を活かして街並みの一部分を切り取ることで、建築物の形や線の重なり、光によって変化する表情などを写真に収めることができます。

線路と列車とビル群を俯瞰で撮影したフィルム写真

■線路と行き交う列車、ビル群を俯瞰で捉えた一枚。建物と線路がつくる幾何学的な構図が印象的。

建物の壁面ロゴとテラス席を撮影したフィルム写真

■建物の壁面ロゴとテラス席のグリーン。直線的な建築と植物の形が対照的な一枚。

青空とタワークレーンと高層ビルを捉えたフィルム写真

■青空に向かって伸びるタワークレーンと高層ビル。建築物の形と空の広がりを捉えた作例。

ファインダーを通して世界を切り取る、一眼レフスナップの醍醐味

レンジファインダー式のライカM型と、一眼レフであるR型では、ファインダーの仕組みが異なります。M型では撮影レンズとは別の光学系を通して被写体を確認しますが、R型では撮影レンズを通した像をファインダーで確認できます。

そのため、R7ではレンズを通して構図やピントを確認しながら撮影できます。また、被写界深度確認レバーを使用すれば、設定した絞りでのピントが合って見える範囲をファインダーで確かめることも可能です。

今回使用した50mmは、35mmフィルムで対角約45度の画角を持つ標準レンズです。街を歩きながら目に留まった光景や、日常の思いがけない瞬間を、自分の視点で切り取ることができます。

柱の陰から向けられた視線を捉えたストリートスナップ

■柱の陰から向けられた視線を捉えたスナップ。50mmの標準画角で、被写体との距離感を意識した一枚。

クラシックな金属製ボディと複数の露出モードを備えたLeica R7に、F1.4の大口径と50mmの標準画角を持つSUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55。この2つの組み合わせでは、一眼レフを操作する楽しさと、大口径レンズによる表現の幅を味わえます。

ファインダーを覗いてピントを合わせ、露出を考えながらシャッターを切る。その一連の動作を通して、一枚一枚の写真に向き合えることも、フィルムカメラならではの魅力です。街の光と影をじっくり観察しながら写真を撮りたい方に、ぜひ手に取っていただきたい組み合わせです。

Leica R7について

1992年に発売された、ライカRマウントを採用した35mmフィルム一眼レフカメラ。

絞り優先AE、シャッター優先AE、プログラムAE、マニュアル撮影に対応し、撮影方法を選択できます。

シャッタースピードは最速1/2000秒に対応し、ライカRマウントの交換レンズを使用できます。

フィルム感度を自動で読み取るDXコード対応機能や、ファインダー内の撮影情報表示を搭載しています。全面測光と選択的測光を使い分けられる、電子制御式のフィルム一眼レフカメラです。

幅・高さ・奥行:138.5mm×94.8mm×62.2mm(レンズを除くボディ単体)

重量:670g(レンズを除くボディ単体)

Leica SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55 11777について

1978年に登場したE55仕様に属する、ライカRマウント用の50mm単焦点レンズ。

開放F値1.4の明るいレンズで、絞りはF1.4〜F16に対応しています。

レンズ構成は6群7枚で、最短撮影距離は0.5m。直径55mmのねじ込み式フィルターを使用できます。

手動でピントを合わせるマニュアルフォーカス方式を採用し、引き出して使用できるレンズフードを内蔵しています。ライカRシリーズの一眼レフカメラで使用できる標準レンズです。

最大径:66.5mm(メーカー1987年資料記載値)

マウント面からの長さ:50.6mm

重量:395g(レンズ単体のカタログ値)

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Leica SUMMILUX-R 50mm f/1.4 E55 11777の商品一覧はこちら

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