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【レビュー・作例】Nikon F3/T + Ai-S NIKKOR 50mm f/1.2と歩く、何気ない街の一日

お客様から買取させていただいたNikon F3/T

中古カメラ店で働いていると、毎日のようにさまざまなカメラが店にやってきます。

今回紹介する「Nikon F3/T」も、お客様から買取させていただいた一台でした。

Nikon F3自体は見慣れていても、チタン外装を採用したF3/Tとなると、やはり少し特別です。

手に取ったときの質感や、長い時間使われてきたカメラならではの雰囲気を見ているうちに、

「せっかくなら、実際にフィルムを入れて撮ってみたい」

と思いました。

そこで組み合わせたのが、Ai-S NIKKOR 50mm f/1.2。

今回はこの組み合わせを持って街を歩きながら撮影した作例とともに、Nikon F3/Tをレビューしていきます。

Nikon F3/TとAi-S NIKKOR 50mm f/1.2

Nikon F3は1980年に登場した、Nikonを代表するプロフェッショナル向け一眼レフ。

F3/Tは、そのF3をベースに外装の一部へチタンを採用したモデルです。

今回装着したAi-S NIKKOR 50mm f/1.2は、50mmという自然な画角とF1.2の明るさを持つマニュアルフォーカスレンズ。

実際にF3/Tを持ち歩いてみると、チタン外装ならではの質感も印象に残ります。

巻き上げレバーを操作し、ファインダーを覗き、自分でピントを合わせてシャッターを切る。

一枚撮るまでに少し手間はかかりますが、その一連の操作そのものが、このカメラを使う楽しさでもあります。

最初に目に入ったのは、道端の花

歩き始めてしばらくすると、コンクリートの壁際に咲いている花が目に入りました。

ファインダーを覗き、フォーカスリングをゆっくり回して花にピントを合わせます。

無機質なコンクリートの中に、花の色だけが浮かび上がりました。

何か特別なものを探すというより、普段見ているものを少し丁寧に見る。

フィルムカメラを持って歩いていると、自然とそんな気分になります。

路地に入ると、いつもの景色も変わって見える

そのまま歩いていると、細い路地に一台のトラックが停まっていました。

トラック、木漏れ日、建物の影、奥に見える青空。

どれも普段の街にあるものですが、ファインダーの中に収めると、一つの景色として見えてきます。

50mmは広すぎず狭すぎず、その場で自分が見ていた感覚を残しやすい焦点距離です。

シャッターを切ったら、巻き上げレバーを一度動かして、また歩き出します。

何でもないドアで足が止まる

次に撮ったのは、建物のドアハンドル。

被写体だけを見れば、本当に何でもないものです。

それでもファインダーを覗き、ハンドルにピントを合わせると、その周囲が柔らかくぼけて見え方が変わります。

Ai-S NIKKOR 50mm f/1.2を使っていて面白いのは、この「どこにピントを置くか」を自分で決める時間です。

今のカメラなら一瞬で終わることに、あえて少し時間を使う。

その不便さが、目の前の一枚に集中させてくれます。

最後に見上げた空

歩いている途中、ふと上を見ると、建物の間に青空が広がっていました。

白い手すり、ベランダの植物、その向こうに広がる空。

カメラを持っていなければ、もしかすると見上げることすらなかった景色かもしれません。

この日撮ったのは、花、トラック、ドア、そして空。

どれも有名な場所でも、特別な瞬間でもありません。

それでもフィルムに残してみると、その日に歩いた街の空気まで思い出せるような気がします。

誰かが使っていたカメラで、また新しい写真を撮る

今回使ったNikon F3/Tは、もともとお客様が大切に使っていたカメラです。

それが買取を通して私たちの店にやってきて、そこへ新しいフィルムを入れ、また写真を撮る。

中古カメラの面白さは、こういうところにもあるのかもしれません。

最新のカメラのような便利さはありません。

ピントを合わせ、露出を確認し、シャッターを切って、フィルムを巻き上げる。

でも、そのひと手間があるからこそ、いつもの街を少し違った目で見ることができます。

Nikon F3/TとAi-S NIKKOR 50mm f/1.2。

写真を撮るための道具ではありますが、この組み合わせを持って歩いていると、撮影している時間そのものを楽しめるように感じました。

またこんな一台が店にやってきたら、フィルムを一本入れて街へ持ち出してみたいと思います。

 

Nikon F3/Tについて

1982年に発売された35mmフィルム一眼レフカメラ。

プロ向け一眼レフ「Nikon F3」をベースに、外装の主要部分にチタン素材を採用して耐久性や耐食性を高めたモデルです。

絞り値に応じてカメラがシャッタースピードを自動調整する「絞り優先AE」を搭載し、ニコンFマウントの交換レンズを使用できます。

眼鏡をかけたままでもファインダー内の視野全体が見やすいハイアイポイント仕様で、過酷な撮影環境にも耐えうる堅牢なボディが特徴です。

幅・高さ・奥行:148.5mm×101.5mm×69mm

重量:740g

 

Nikon Ai-S NIKKOR 50mm f/1.2について

1981年に発売された、ニコンFマウントを採用するマニュアルフォーカス方式の標準単焦点レンズ。

開放F値F1.2という非常に明るい大口径設計が特徴で、光量の少ない環境での撮影や、被写界深度を浅くした撮影に適しています。

レンズ構成は6群7枚で、9枚の絞り羽根と52mm径のフィルターアタッチメントを備えています。

Ai-S規格に準拠しており、対応する一眼レフカメラとの組み合わせでは、シャッター優先AEやプログラムAEなどの露出制御にも対応します。

寸法:約68.5mm(最大径)×47.5mm(バヨネット基準面からレンズ先端まで)

全長:約59mm

重量:約360g

 

Nikon F3/Tの商品一覧はこちら

Nikon Ai-S NIKKOR 50mm f/1.2の商品一覧はこちら

 

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