Canonメカニカル銀塩機の最高峰、キヤノンF-1シリーズに迫る!  

contact
tel btn
Menu

Canonメカニカル銀塩機の最高峰、キヤノンF-1シリーズに迫る!

2016/8/10

DSC_0016

キヤノンF-1というカメラを知っていますか?

マニュアルフォーカス一眼レフカメラの中でも最高峰と呼ぶにふさわしいカメラは?と聞かれたら、きっとたくさんの方がこのF-1の名を挙げるのではないでしょうか?

本日は、この名機として名高いF-1を中心にそのシリーズ機について詳しくご紹介するとともに、40年以上のときを経てもなお愛される、このカメラの魅力に迫っていきたいと思います。

ライバル機「ニコンF」との覇権争い

DSC_0013

キヤノンF-1は、1971年3月にその産声を上げ、1976年までの5年間生産が続けられました。F-1の魅力についてお話する前に、発売当時のカメラ業界の情勢について、少し振り返ってみましょう。

F-1の発売される10年以上前の1960年代にはすでに、一眼レフは普及してきていました。
その代表的な大衆機は、現在中古市場でお目にかかることも少なくないをペンタックス SP ですが、プロ用の最高級機としては1959年に発売されたニコンF がその隆盛を極めていました。

もちろん、ニコンFにもシャッター速度や煩雑な底蓋式のフィルム交換、あるいは露出計を持たない(フォトミック・ファインダーは使用可能)点などに、改良の要望の声はあがってはいましたが、それでもプロ用最高級機種においてキヤノンはニコンにやや出遅れている、というのが当時の認識でした。

また、当時のフラッグシップ機の開発サイクルはおよそ10年に一度のスパンであり、ニコンF2の発売が十分に予想される中で、プロユーザーの用途に応えるカメラの開発と発売が、キヤノンの命題の一つにもなっていました。

こうした中、一眼レフのプロ市場での劣勢を挽回すべくキヤノンが世に問うたのがこのF-1です。

当時のカタログ所収の「ごあいさつ」には、「絶対的な信頼にお応えする完全互換をもつ完璧なシステムカメラを完成したものと信じ、ご愛用をお待ちいたします。」(抜粋)という、現在では使うのをためらうような「完全」「完璧」といった文字が踊っていたことからも、キヤノンのF-1にかける並々ならぬ思いと自信が見て取れます。

F-1は、それまでのニコンFがほとんど独占していたといっても過言ではないプロ、ハイアマチュア市場に風穴を開け、現在も続くEOSシリーズに至る体制の基礎を築きました。

それでは、次からこの名機キヤノンF-1の魅力について、さらに掘り下げてみてみましょう。

名機「F-1」

DSC_0127

キヤノンF-1は、撮影条件に応じてレンズ・フィルターを含めると200種類を超えるさまざまなアクセサリーに対応したキヤノン初のプロ用一眼レフカメラです。マウントには新たにあらゆる測光露出制御方式に対応できる各種の連動・自動補正機構を装備したFDレンズマウントを採用、開放測光には対応していないものの、従来のFLレンズマウントとの互換性を保っていました。

しかも発売当初から研削非球面を用いた最高の画質性能を発揮する革新的なレンズ、FD レンズ群や、ティルト・シフトが可能なTS 35mm f/2.8 AL等の、名だたるレンズを使用できるという点、また、カメラ史上初の完全無人自動撮影のシステムを始めとする多数のシステムアクセサリーは、ボディ間とで無調整、即時互換性の機能を備えている点等が、多くのプロやハイアマチュアを虜にしました。

単に露出計をボディに内蔵した、という点のみをとっても、ニコンFのみならず、その後継機であったF2でさえも成しえなかった快挙を達成していた点もF-1の革新的かつ大きなアドバンテージだったといえるでしょう。

さらに、連続撮影10万回に耐える強靭な耐久性能、+60°Cから-30°C、湿度90%で耐える耐環境性能などで傑出し、酷使に耐えうるその高い堅牢性もカメラとしての信頼性を大いに獲得しました。

前期型と後期型

0001
1976年には、「F-1改(F-1N)」と呼ばれる部分改良機が発売されました。F-1後期型とも呼ばれるこのF-1改(F-1N)は、標準フォーカシングスクリーンをAスタイル(マイクロプリズム)からEスタイル(スプリットイメージ)へ変更したほか、最高ISO感度がF-1の2000から3200へ拡大されるなど、合計13項目に変更が加えられました。

また、フォーカシングスクリーンも4種から9種に増え、さらに1980年には、従来のフォーカシングスクリーンより明るいLタイプのレーザーマットフォーカシングスクリーンも投入されました。

それではここからは、F-1改(N)の具体的な見分け方について、もう少し細かく見ていきましょう。上記の画像をご覧下さい。

左上がF-1、右下がF-1改(F-1N)になります。
F-1とF-1改(F-1N)を見分ける際の簡単なポイントはズバリ、ボディの背面の2点です。

1点目は巻き上げレバーの形状と角度。金属状になっており、真上から見たときにボディの厚みにすっぽり収まる角度になっているのがF-1、巻き上げレバーにプラカバーが付属し、F-1に比べやや角度が浅い=真上から見たときにボディの厚みよりもやや外に出る角度になっているのがF-1改(F-1N)になります。

2点目がメモホルダーの有無です。メモホルダーが無いのがF-1、有るのがF-1改(F-1N)です。とっても簡単ですね。ただし、稀に、前期型のボディに後期型の裏蓋を取り付けてある機種(もちろん公式のモデルではなく、個人による改造です。)も存在しますので、巻き上げレバーの形状とあわせて確認すると、より確実に見分けることができるでしょう。

Canon F-1改(F-1N) (F-1後期型) の商品情報はこちら

Canon F-1 F-1改(F-1N) (F-1後期型) のお買取事例情報はこちら

オリンピック公式モデル化

f-1 montreal

また、1972年には、視野像をいつでも途切れることなく見ることを可能にすべく、固定ペリクルミラーを搭載し、毎秒9コマの超高速連写性能を持つF-1高速モータードライブカメラが開発されました。その連写性能と描写力はまさに驚異的で、同年開催されたミュンヘンオリンピックにおいて大きな成果を収めました。

この国際舞台での大きな成功によって、1976年のモントリオールオリンピックには公式カメラに認定されました。また、同大会のシンボルマークが刻印された特別モデルが発売され、同様に、1980年にもレークプラシッド冬季オリンピックを記念した特別モデルも発売されました。

特別カラーモデル「OLIVE DRAB」

canon f-1 olive

F-1シリーズの中でも特別な存在感を放っているのが、このオリーブカラーのモデルです。軍用をイメージした特別な元箱を用意するところにもキヤノンのこだわりと独自のセンスが感じられます。

F-1改(F-1N)をベースにしたこのモデルは、台数限定のモデルというわけではなく、専用のシリアルNOを持たず標準モデルにならった番号の製造番号が記載されていました。

F-1の全面改良モデル「New F-1」

canon new f-1 eyelevel

1981年に発売されたキヤノンF-1の全面改良モデルです。

「10年間はフルモデルチェンジをしない」という当初の開発テーマを守ったF-1の跡を引き継ぐ形で登場し、1987年には、F-1に名称を変更した、名実ともに名機F-1の後継機として名高い、「もう一つのF-1」です。

キヤノンがF-1の次期後継機であるこのカメラを「F-2」とはせず、飽くまでもF-1であるとして、頭に「New」を冠していることからも、同社の「F-1」にかける思いが強く伝わってきますね。

とはいえ、10年間の電子技術や超精密加工技術、物理光学技術などの進化はめざましいもので、このNew F-1には当時最良にして最適な電子化技術を導入し、仕様の拡大、機能の多様化と自動化が図られました。

最も大きな進化は、測光機能を多様化すべく、交換スクリーン式により測光感度分布が変えられる微細光分割素子を開発して対応したことでしょう。また、自動化機能については、適切かつ最適機能で応じられるシステムAEを実現する等、確実にその機能をブラッシュアップさせ、New F-1名機の後継に相応しい機種となりました。

しかも操作部の基本は前F-1を踏襲して、旧F-1のユーザーがNew F-1を手にしても違和感なくすぐに使えるような配慮までもがなされていました。

1996年5月に販売が終了されるまでの約15年間の間、こちらも多くのユーザーを魅了したカメラです。販売終了時の各カメラ雑誌には「ありがとう。」のコピーで販売終了を伝える広告がほとんど全誌に掲載されました。

こうして80年代、「現場で使える最高峰のカメラ」と謳われたライバル機、ニコン F3と覇権を争った名機New F-1は、今もプロ・アマチュアを問わず非常に人気のある機種となっています。

AEファインダーとアイレベルファインダー

New F-1のファインダーには大きく2つのファインダーがあります。
1つは「アイレベルファインダー」と呼ばれる基本装備のファインダーで、先に挙げたNew F-1に取り付けられているのはこのアイレベルファインダーになります。
DSC_0002

もう1つが上の画像の「AEファインダー」で、このファインダーに交換することで、絞り優先AEやシャッター優先AEが使用可能になります。これは「マニュアル」を基本とした当時のMF一眼レフ機において画期的な機能追加でした。

しかしこのAEファインダーには少しだけ裏話があります。

実は、AEファインダーが無くても絞り優先AEが使えるのです。AEファインダー装着時には設定絞り値&自動制御されるシャッタースピードがファインダ視野内に表示されるのですが、「ファインダ表示が無くてもOK」という事であれば、絞り優先AEが使えるんですね。一方、残念ながら、シャッター優先AEはワインダー、もしくはモータードライブを装着しないと使えません。また、プログラムAEも同じく使えないので、スポーツ撮影など、動きの激しい被写体などの撮影をすることが多い方には、やはり必須のファインダーといえるでしょう。

Canon New F-1 AEファインダーの商品情報はこちら

Canon New F-1 アイレベルのお買取事例情報を今すぐチェック
Canon New F-1 AEファインダーのお買取事例情報を今すぐチェック

限定モデル

DSC_0104

初代F-1と同じく、このNew F-1にもいくつかの限定モデルが存在します。最も有名なものは、上の画像のロサンゼルスオリンピック記念モデルでしょう。

先代機がその実力を買われ、オリンピック公式モデルに選ばれたように、このNew F-1も。1984年(昭和59年)のロサンゼルス・オリンピック大会公式カメラに認定され、記念刻印入りモデルが台数限定で発売されました。

記念モデルには正面に大会マークがあしらわれており、各ロゴもゴールドの特別仕様。
重厚感のあるブラックボディとあいまって、非常に品格あるデザインに仕上がっています。

なお、こちらのロサンゼルスオリンピック記念モデルにも、アイレベルファインダー、AEファインダーを搭載した機種が双方存在します。

Canon New F-1 ロスオリンピックモデルの商品情報はこちら

Canon New F-1 ロサンゼルスオリンピック記念モデルのお買取事例情報を今すぐチェック

さいごに

いかがでしたでしょうか?

開発におよそ5年にわたる歳月をかけ、システムカメラのお手本とも言えた ニコンFを徹底的に分析し、かつ、プロ写真家や報道カメラマンなどの意見を十分に集約する形で行われた研究開発、そしてカメラ数十台分の開発費に匹敵する膨大な投資と労力をかけた、初代F-1。

そしてその系譜を受け継ぐ形で登場し、その後15年間の長きに渡ってキヤノンの一眼レフ機を牽引し続けたNew F-1。

どちらも非常に魅力的で、また使い甲斐のあるカメラです。現在キヤノンのデジカメを使っていて、フィルムカメラにも興味があるな・・・という方にはどちらもぜひおすすめしたいカメラです。

また、先にも少し触れましたとおり、キヤノンのF-1シリーズの歴史はニコンF一桁シリーズとの競争の歴史でもあります。どちらの機種にも、それぞれの良さがありますが、その開発や発展の歴史を紐解きながら、両者を比べてみるのも面白いかもしれませんね。

高値買取中のキヤノン製品

ファイブスターカメラではキヤノンのフィルム一眼レフを他店より必ず高値で買取しています。高値買取対象商品の一部を公開中なので、よろしければご覧ください。お客様のご愛用された機材は大切に扱わせて頂きます。ぜひ一度、お問い合わせ下さい!
もーどら

Canon(キヤノン)のフィルム一眼レフカメラ・レンジファインダーカメラ本体の買取注力品(一例)

Canon(キヤノン)の交換レンズの買取注力品(一例)

また、弊社では今回ご紹介いたしましたF-1シリーズの販売も行なっています。ぜひ弊社のカメラ販売ページもご覧くださいませ。
Canon(キヤノン) 中古カメラのファイブスターカメラ – 通販 – Yahoo!ショッピング

この記事が少しでもお役にたったら、Twitter、Facebook、はてブでシェアを頂けると励みになります。

フォローはこちら 役立つ情報配信がんばります。
ぜひお願いいたします。

新着情報&お役立ちコラム

TOP

フォトな場所 #01 那谷寺(石川県小松市)編

お久しぶりです。 秋もすっかり深まり朝夕はめっきり肌寒くなってきましたね。気温の変化の大きな時期ですが、風邪などひいていらっしゃらないでしょうか? 秋と…

top

高級コンデジの代名詞!RICOH GRデジタルシリーズの革新と伝統を知る!

「撮りたい」と思った写真を撮るための動作が淀みなく行えるよう配慮されたボディ形状・ボタン配置、更なる進化を遂げた銘玉GRレンズ、そして、小型化された撮影システム…

top

銘玉GRレンズ搭載!RICOHのフィルムコンパクトカメラGRシリーズの魅力に迫る!

「GR」というフィルムカメラのシリーズを知っていますか? 1984年のコンタックスTシリーズの発売に端を発した「高級コンパクトカメラ」というジャンルのカメ…

top

圧倒的な色表現が最大の魅力!富士フイルムXシリーズ徹底紹介!!

「お正月を写そう♪」や「写ルンです」で有名な日本の代表的なフィルムメーカー、富士フイルム。 CMの影響からか、フィルムや使い捨てカメラのイメージが強いかも…

さいごに

高級コンパクトカメラのパイオニア、コンタックスTシリーズの魅力!

コンパクトカメラで一眼レフ並みの写真が撮れる――。 スマートフォン(以下スマホ)での撮影が広く普及した昨今、一眼レフ機や交換レンズを揃えるほどではないけれ…

もっと見る