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便利で楽しい!ニコンのティルトシフトレンズの世界【Nikon PC / PC-E シリーズ】

2016/5/26

pce

皆さんは「ティルトシフトレンズ」というレンズをご存知でしょうか?

ちょっと変わった形のこのレンズ、初めて目にしたときにはその一風変わった風貌に、一体このレンズ、どんな写真が取れるの?と、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

「ティルト」「シフト」ってなに?

hikaku
ティルト=Tiltとは「傾ける」という意味で、シフト=shiftは、「移す」「ずらす」といった意味がそれぞれあります。

ティルトシフトレンズとは、レンズを水平方向・垂直方向に移動させることが可能なカメラのレンズのことです。

ひとまとめに「ティルトシフトレンズ」といわれることもありますが、この「ティルト」機構と「シフト」機構にはその構造上、また得られる効果の上でも違いがあります。

通常、高い建物や縦長の被写体などを撮影する場合は、遠近法が影響してしまうため、全景を歪みなく撮影することは難しいとされています。下から見上げるようにして撮影すると上の部分がすぼまったり、全身を見下ろすアングルで撮影した人物のポートレートなどで、せっかくかっこよくキメたのに、微妙に足が短く写ってしまったりするのは、このせいですね。

シフト機構とはレンズの上下移動が可能である機構のことで、レンズの光軸と撮像面(フィルムや撮像素子の感光面)を意図的にずらして逆の歪みを発生させることができます。この「逆の歪み」が、結果として像の歪みを補正してくれ、まっすぐなものをまっすぐに、写してくれる効果があります。

ティルト機構はレンズを斜めに傾ける機構のことを指します。レンズの斜めにすることで、光軸を傾け、それによってピントの合う範囲をコントロールすることができます。ピントの範囲をコントロールすることができる、ということはすなわち、ボケを発生させる場所もコントロールできる、ということになりますね、

さて、今回はこの便利なティルトシフトレンズについて、ニコンから発売されている「PCシリーズ」と呼ばれるレンズを元にお話をさせていただきたいと思います。

アオリ撮影に最適!ニコンのシフトレンズ

3本比較

ニコンからは「PCシリーズ」と呼ばれるティルトシフトレンズが発売されており、フィルム機用として発売された「PC-Nikkor 28mm f3.5」と「PC-Nikkor 35mm f2.8」、そして、2008年に発売されたデジタル用シフトレンズ、「PC-E NIKKOR 24mm F3.5 D ED」があります。(PC-Eシリーズには24mm、45mm、85mmの3本がラインナップされています。)

レンズ名の「PC」とは「パースペクティブ・コントロール」の略で、第一の機能として、レンズを平行移動させる「シフトアオリ機能」によって、建築物のパースペクティブを矯正する機能を備えています。

建物を広角レンズで見上げて撮ると、パースペクティブによって上すぼまりに写ってしまいますが、PC-Nikkorシリーズはそれを垂直に矯正できるのです。このPCレンズ、ユーザーからは「アオリレンズ」と呼ばれ親しまれています。

最新型で現行レンズでもあるPC-E NIKKOR 24mm F3.5 D EDは、18-55mmという使用頻度の高い焦点距離範囲をカバー(35mm判換算では約27-83mm相当)。1枚のEDレンズと1枚の非球面レンズが色収差、非点収差、ディストーションなどを補正し、画像は高解像度でハイコントラストという、通常のレンズとしても十分使用に耐えうる、最新テクノロジーが詰め込まれています。

もう一つの使い方

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PC-E NIKKOR 24mm F3.5 D EDと、旧製品であるPC-Nikkor 28mm f3.5およびPC-Nikkor 35mm f2.8との最も大きな違いは、レンズ光軸を傾けるティルトアオリもできる点にあります。これにより自由自在なボケ味のコントロールも可能になります。

この機能を使って、風景をミニチュア写真のようにして撮影する手法なども注目を集めましたね。この撮影技法は、写真家の本城直季氏がその火付け役として知られており、皆さんもどこかで見たことがあるであろうこの撮影方法、元々はティルトシフトレンズを使ったものだったんですね。

具体的にどのように撮影するかというと、このティルト機能を逆に使い(逆ティルト)、ありえないほどのぼかしを非ピント領域に発生させます。さらに、多めの俯瞰角度で被写体は平らなもの、適度にまばらに分散されているなどの条件が重なると、風景写真がまるでミニチュアを撮ったかのような仕上がりになるわけですね。

今ではほとんどのコンデジについているといっても過言ではないいわゆる「ミニチュアモード」。元々はこのティルトシフトレンズの逆ティルト機能を使って撮影された、写真が始まりだったんですね。

発祥は意外なあのカメラ

一眼蛇腹

この便利なティルトシフトレンズですが、便利とはいえ限界はあります。ティルト、シフトどちらにしてもレンズの傾斜、移動の距離に制限があるからです。このレンズの限界を超えてレンズを動かしたい。そんなときに便利なのがこの「ベローズ」です。ティルトシフトレンズでカバーできないアオリの角度やシフトの範囲までカバーしてくれる優れものです。

一眼レフのベローズとして、代表的なものは、ホースマン、ノボフレックス等から発売されていますので、興味のある方は一度手にとって見てみてください。。

さて、ティルトシフト機能を十二分に堪能できるこのベローズですが、どこかで見たことありませんか?

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そう、お若い方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、この仕組みはかつてプロ用カメラとして使われていた、4×5判に代表される大判カメラのレンズと蛇腹(ベローズ)の仕組みそのものなんです。

大判カメラでは、レールの上にボディ(後枠とも呼ぶ)とレンズボード(前枠とも呼ぶ)が乗り、両者を蛇腹が繋ぐ大判カメラの構造上、上へのシフトを「ライズ」、下へのシフトを「フォール」、単なる「シフト」は左右の移動を表しました。(現在の一眼レフの世界では、これらの移動をまとめて「シフト」と呼んでいますね。)

ちなみに、「ティルト」機構に関しても、大判カメラの世界においては、上下のティルトのみ「ティルト」と呼び、左右のティルトは「スイング」と呼んで区別しているんですよ。

半ば骨董のように扱われることが多くなったこの大判カメラですが、実は今でもその仕組みや機構のエッセンスは、現代のカメラ・レンズにしっかりと受け継がれているんですね。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

今回ご紹介したティルトシフトレンズはニコンのものだけでしたが、キヤノンやペンタックス、オリンパスなどからも同じような機能を備えたレンズは発売されています。

便利な使い方から、楽しい使い方まで、ティルトシフトレンズの魅力を少しだけ後生かさせていただきました。一眼レフを使っていて、ティルトシフトレンズをまだ使ったことが無い、というユーザーの方にはぜひ一度触れていただきたいレンズのうちの1本です。あなたの写真の世界を今よりきっと広げてくれるレンズであること間違いナシですよ。

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