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知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Sigma編】

2016/5/19

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『知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット』シリーズも早いもので第4回を迎えました。

おかげさまで、キヤノン、ニコンに続いて執筆させていただいた【Tamron編]】についても大変ご好評をいただいております。

ご好評いただいている過去3本の記事はこちら!
●知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Nikon編】 | 中古カメラ・レンズ高値買取 ファイブスターカメラ
●知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Nikon編】 | 中古カメラ・レンズ高値買取 ファイブスターカメラ
●知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Tamron編】 | 中古カメラ・レンズ高値買取 ファイブスターカメラ

今回は、国内交換レンズメーカーとしてタムロンに次ぐメーカー、シグマのレンズに書かれたアルファベットについて詳しく見ていきたいと思います。

シグマの年間売上高はおよそ563億円で、これは交換レンズメーカートップのタムロンについで業界第2位になります。

シグマのレンズの魅力としてまず第一に挙げられるのが、タムロンと同じくコストパフォーマンスの高さでしょう。これはサードパーティーレンズならではの強みですね。

次に特筆すべきは、レンズの解像力の高さです。Foveonセンサーに代表されるように、シグマには「写りとはまず解像ありきという考え方」があり、シャープに写ることを最優先しているように感じられます。

反面ボケ味に関してはあまり評価は高くなく、今後に期待される部分もあります。

現行シグマレンズを構成する3つのライン

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シグマレンズの第三の特長としては、その取り扱うレンズの幅の広さにあります。売上高こそ第1位のタムロンに譲ってはいますが、レンズの品揃えにおいてはタムロンを大きく凌ぐ種類のレンズを取り扱っています。

また、超望遠域のレンズを比較的安価に提供しており、レンズメーカーで500mmと800mmを製造しているのはシグマだけで、マクロレンズにいたってはカメラメーカーを含めても最多のラインナップを誇るという多商品ぶりなのです。

この多岐にわたるレンズにはContemporaryArtSportsの3つのラインがあります。(古いタイプのレンズは除く)

Contemporaryラインは、「標準ズーム」「望遠ズーム」「高倍率ズーム」からなり、高い光学性能とコンパクトを両立し、幅広い撮影シーンに対応するべく設計されているハイパフォーマンスなラインです。

高度な光学性能とユーティリティを維持しながら、小型・軽量をも実現しており、旅行やアウトドア、スナップ・ショットなど、幅広い撮影シーンに対応してくれます。

Artラインは、「大口径単焦点レンズ」「広角レンズ」「超広角レンズ」「マクロレンズ」「フィッシュアイレンズ」の計5種のレンズ群からなり、“最高の光学性能と豊かな表現力の実現”をコンセプトにしたアーティスティックなラインです。

圧倒的な描写性能と芸術的表現に力を入れて開発されており、「とにかく最高の写りを」という期待に応えるため、サイズや多機能性を犠牲にさえしたストイックなレンズシリーズです。これらのレンズは風景、ポートレート、静物、接写、スナップをはじめ、多くの作品作りに適しています。

Sportsラインは、「望遠レンズ」「望遠ズームレンズ」「超望遠レンズ」「超望遠ズームレンズ」の4種からなり、高級かつ高度な光学性能を実現しつつ、高い運動性能を発揮してくれます。

動きの速い被写体や、遠方の被写体を捉えることができる望遠レンズと中心にラインアップされており、加えて過酷な条件下でも対応できるように設計されています。

スポーツ写真全般、鳥や野生動物など、飛行機・鉄道・モータースポーツなど動く被写体を捉えるのに最適です。また、各種ソフトとの連携により、撮影者の多彩なカスタマイズ機能も備えていることも大きな特長です。

中でもArtラインのレンズは、ここ数年世界屈指の光学性能を実現したレンズを連発しており、プロカメラマンも純正以上の性能を求めて積極的にシグマArtシリーズのレンズを使う方が増えているという状況です。

「純正は高いから仕方なくシグマのレンズを買おう」というのはもう過去の考え方といえますね。

またまた話が少し横道に逸れてしまいました。

それではここから、いよいよ本題です。そんなシグマのレンズに書かれているアルファベットの表記についてみていきましょう。

特殊低分散ガラス

apo
シグマのレンズのアルファベット表記を見たとき、一番最初に目に入るのがAPOの3文字ではないでしょうか?(もちろんAPOが付いていないモデルもあります)

APO=Apochromat Lens(アポクロマートレンズ)の略で、ELD、FLD、SLDなどの特殊低分散ガラスを2枚以上採用し、望遠系のレンズで強く表れやすく、画質を悪化させる原因となる色収差を極限まで補正してくれる機能を指します。

ニコンでいうところのED、タムロンのLDと同じようなものと捉えていただければ幸いです。

焦点距離と開放F値

次に表記されるのが、レンズの焦点距離と開放F値です。これはどのメーカーのレンズの表記も基本的に変わらない、レンズのいわば肝となる情報ですね。

焦点距離は一般的に28mmや50mm、100mmなどといった数値で表されます。ズームレンズの場合は、18-55mmというように焦点距離の両端の数字で表します。

焦点距離の詳しい説明が気になる方は、以前執筆させていただいた『知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Canon編】』の「焦点距離と開放F値」の項に詳しい説明が載っていますので、そちらをご覧下さい。

知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Canon編】

デジタル一眼レフのための最適化「DG」

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さて、焦点距離と開放F値の次によく表記のあるアルファベットとしては、DGの2文字が挙げられます。DとGはDiGitalから2文字をとったもので、「Di」としなかったのは、タムロンのレンズの「Di」表記との重複を避けてであると考えられます。

この「DG」の表記は、そのレンズが「フルサイズのイメージセンサーに対応した高性能レンズ」であることを意味します。DGレンズは35mmサイズデジタル一眼レフはもちろんのこと、ごく一部一部のフィルム一眼レフ(ニコン F6、キヤノン EOS-1vのみ)、APS-Cサイズデジタル一眼レフにも使える高性能レンズです。

このシグマの「D+アルファベット」の表記は他にも見られ、以下にそのラインナップをご紹介します。

新時代の最適化「DC」

「DG」とは別に表記してあることがあるアルファベットがDCです。これはDigitalのDと、APS-CセンサーのCをとったものであることを意味します。この「DC」の表記は、そのレンズがイメージサークルをAPS-Cサイズ相当の撮像素子に合わせて設計した、デジタル一眼レフ専用レンズであることを表しているのです。

このDCレンズは、デジタル一眼レフカメラSDシリーズの開発で培った独自の技術を活用し、デジタルに最適な光学性能を実現してくれます。

ミラーレス専用レンズ「DN」

続いてご紹介するのがDNの表記です。これはD=Digital、N=Neoを意味し、フィルムカメラのシステムとは異なる全く新たな設計コンセプトに基づき、ミラーレスカメラ専用に開発した交換レンズのシリーズであることを表しています。

旧時代のシグマを支えた「DL」レンズ

D+アルファべットのレンズ表記の中で、最後にご紹介するのがDLです。DとLはDeLuxeから2文字をとったもので、マニュアルフォーカス時代のシグマレンズの、主にマクロレンズに多く見られる表記です。

また、Superの表記が付くものもあり、これは前述の「APO」のような特殊硝材を用いたやや高級路線のレンズの印です。

高級レンズの証「EX」

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以前に執筆させていただいた、キヤノンのレンズには「Lシリーズ」という高級ラインが存在していることは、皆さんもご存知の通りと思います。

そして実はシグマにもこのLシリーズのような高級ラインが存在しており、これを表すのがEXの表記です。EX=EXcellentから2文字をとったもので、主に単焦点レンズやズーミングによるF値の変化がないズームレンズに冠される表記です。(10-20mmF4-5.6 EX DC /HSMを除きます。)

また、シグマのホームページにはこのEXシリーズの説明書きとして「妥協のない設計思想を、高い光学性能と操作性に結実させた、シグマを代表するレンズです。撮影する人のあらゆる要求にハイレベルで応えます。」と謳っており、EX表記のあるレンズは、シグマレンズの中でもハイクラスに属するレンズであることが分かります。

ハイクラスとは言っても、キヤノンのLレンズのようにべらぼうに高い価格でないところにはサードパーティレンズメーカーならではのアドバンテージと言えるでしょう。

シグマも採用「非球面レンズ」

非球面のすごさ

次にご紹介するのは、Asphericalの表記です。これはそのレンズが、『知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Tamron編】』でも説明させていただいた「非球面レンズであること」を意味します。

非球面レンズについての詳しい説明は、知っているようで知らない!? レンズに書かれたアルファべット【Tamron編】をご覧下さい。

シグマの手ブレ補正機構「OS」

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さて、ここまでシグマのレンズに書かれているアルファベットについて詳しく見てきましたが、残すところあと2項目となりました。

ディープなシグマユーザーの皆さんや、勘の良い読者の方々は「まだアレが出ていないぞ」とお思いではないでしょうか?

次にご紹介する表記は、OSです。O=Optical、S=Stabilizerで、ニコンの「VR」、キヤノンの「IS」、タムロンの「VC」と同じ、手ブレ補正機構を意味します。

ここまで各社名称が違うと少し混乱してしまいますよね。
しかし各社ともにそれぞれ特徴ある手ブレ補正機構が採用されていますので、名称が違うのにも納得できますね。

手ブレ補正は大別してボディ内手ブレ補正(イメージセンサーシフト式)とレンズ内手ブレ補正(レンズシフト式)があります。

シグマの手ブレ補正機構の最も大きな特徴としては、主にレンズ内手ブレ補正を採用していることにあります。もちろんボディ内手ブレ補正(こちらはオリンパスが積極的に採用している手ブレ補正ですね。)にもメリットはありますが、レンズ内手ブレ補正の最大のメリットは、撮るままの像を光学ファインダーで見ることができることにあります。

というのも、ボディ内手ブレ補正の場合、ファインダーがブレていても撮った画像は止まりますが、一方で、超望遠になるとフレーミングすらなかなか決めにくく、シャッターを押すチャンスが減ってしまうというデメリットがあります。

また、ボディ内手ブレ補正の場合、手ブレした分だけセンサーを動かして補正しますので、光学ファインダーで見たフレームと、撮ったフレームが異なる可能性もあります。被写体をフレームのギリギリに配置すると、センサーがシフトした分で切れてしまうかもしれません。そのため周囲に少し余裕を持たせたフレーミングが必要になることもあります。

もちろん、ボディ内手ブレ補正にもメリットがあるので、どちらが良いといえる部分ではありませんが、レンズ内手ブレ補正は500mmと800mmをレンズメーカーで唯一製造するシグマならではの選択といえるのかもしれませんね。

シグマの超音波駆動モーター「HSM」

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最後にご説明するのが、HSMの表記で、超音波駆動モーター=Hyper Sonic Motorを意味します。これは、手ブレ補正と同じく当店のコラムを読んでくださっている方には最早おなじみと言っていい機能ではないでしょうか?

キヤノンの「USM」と「STM」、ニコンの「SWM」などと同様に、この「HSM」の表記のあるレンズは、AF(オートフォーカス)スピードの高速化と静粛性を実現する超音波駆動モーターを採用しているレンズですね。

ちなみにシグマも、キヤノンやニコンと同様、リングタイプとマイクロタイプの超音波モーターを採用しています。

駆動に関しては、キヤノンの高速タイプのリングUSMや、マイクロフォーサーズのレンズ群よりは若干劣るものの、純正レンズの中では、ペンタックスのSDM等と比べると、駆動の速さが実感できるレベルのスペックとなっています。

さいごに

無題
いかがでしたでしょうか?

シグマのレンズにも、これまで見てきた3社と同じように同社の工夫や試行錯誤、特徴が大いに見てとれましたね!

「安かろう、悪かろう」という言葉がありますが、現在、こうしたサードパーティレンズの質が極端に悪いか?といわれれば、決してそんなことはなく、操作性や描写などにおいても純正と極端な差が出たりすることはあまりありません。

もちろん、極限まで写りにこだわるプロの方やハイアマチュアの方の鍛えられた目で見た場合には大きく変わってくるのかもしれませんが、少なくともお若く、「高価な純正レンズには手が出ないな」という方や、「これから一眼レフを始めてみようかな」という方々には、たくさんのレンズに触れる機会を増やす、という意味でも、私はこうしたサードパーティレンズをおすすめしたいと考えています。

また、これまで詳しく見てきた、ニコン、キヤノン、タムロン、シグマの4社のレンズのアルファベット以外に、「このメーカーのレンズの表記が気になる!」という方がいらっしゃいましたらぜひお気軽にリクエストください。
皆様からのご連絡、心よりお待ちしております。

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