解像度、解像感、解像力の意味とそれぞれの違い  

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解像度、解像感、解像力の意味とそれぞれの違い

2016/3/29

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デジカメの性能の一つを語る上で使われる言葉に、よく似た3つの言葉があります。

「解像度」「解像感」「解像力」の3つです。

厳密に言えば、この3つの言葉はそれぞれ意味するところが異なります。ただし、普段の会話などで使う分には、これらの言葉を本来の意味とは微妙にずれた意味合いで使ったとしても、話の流れなどできちんと意味は通じるでしょう。その程度の言葉の意味の重複があります。

しかし、デジカメに関する厳密な話をする場合にこれらの言葉の意味をきちんと理解して使い分けていかないと、話の脈絡がおかしくなる可能性があります。
ということで、今回はこの3つの言葉の意味を少し厳密に説明していきます。

なお、今回取上げる3つの言葉のうち、解像度、解像力は定量的な意味を持つ言葉です。
「定量的」とは、具体的な数値として測定可能な値を持つ概念です。

これに対して解像感は、単語の中に「感」の漢字が使われているとおり、具体的な数値での測定が出来ない概念です。写真の解像感で考えるならば、ある写真を見てどれぐらいシャープに「感じるか」といった意味の言葉になります。

以上を踏まえてお読みいただければ、よりコラムの内容が分かりやすくなると思います。

解像度

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解像度という言葉はデジタル化した写真に関するもののなかでは、主に2つの意味で使われることがあります。

1つは、ディスプレイや写真を構成する点(ドット)の数としての解像度。

もう1つは、ドット密度としての解像度です。こちらはdpi(Dots Per Inch)の単位で表されることが多く、スマートフォンのディスプレイなどで使われることが増えていますね。

ドット数としての解像度

ではまず1つ目の「ドット数としての解像度」から見ていきましょう。
「このパソコンのディスプレイの解像度はフルHDだ」といった使い方をする場合には、解像度はそのディスプレイの表示画面を構成する点=ドットの数を表します。

フルHD解像度であれば1920 x 1080ドットとなります。

ちなみにドット自体の大きさは、表示媒体によってその都度変化します。たとえば、解像度が同じでサイズが違えば、1画素の大きさは全然違います。
液晶モニターで言えば、 解像度はどちらも 1920×1080 の37Vと 46Vの液晶画面だと、1画素は 46V の方が大きくなります。

フルHD の 24 型PC ディスプレイだと、46V に比べると1画素の大きさはとても小さくなります。高画質=高品質と一概には言い切れませんが、一般的に枠(ディスプレイや画像サイズ)に対して、ドットの大きさが小さく、より多くあれば、その画像は高画質に見えます。

フルHDをデジカメのイメージセンサーの画素数と同じ数え方でカウントすると、約600万画素になります。これはディスプレイの1ドットにはすべてRGB(Red、Green、Blue)の 3つの画素があるため、200万画素×3=600万画素ということになるわけですね。
ですが通常デジカメのイメージセンサー以外でこのようなカウント方法をすることはありません。

実際のカメラの解像度ですと、例えば約1800万画素のイメージセンサーを持つEOS 7Dの作り出すJPEG形式画像の解像度は5184 x 3456ドットとなります。

ドット密度としての解像度

ドット密度を表す場合の解像度は、ディスプレイや印刷物の表示・印刷の緻密さを表すために使われます。

先にdpi(Dots Per Inch)という単位で表される、と書きましたが、これは「1インチ(1平方インチではない)の幅の中にどれだけのドットを表現できるか」を表す単位になります。

グラビア印刷に入稿するための写真は、350dpiを目安に解像度などを考えると言われています。5型フルHDクラスのスマートフォンの画面は400dpi程度となります。これくらいのドット密度になると、スマートフォンを使う距離でもドットの存在が分かることはまずあり得ません。

また、プリンターの性能表示の一環としても、ドット密度が使われることがあります。特に家庭用インクジェットプリンターでは、9600dpiなどといった恐ろしいぐらいの高密度のスペックが発売されています。

家庭用インクジェットプリンタが9600dpiの密度で打ち出せるのは、インクの種類分の色数だけです。これらの限られた色数のドットを数多く集めて打ち分けることで見た目上フルカラーに近い色合いを表現しているのです。

また、インクジェットプリンターの性能表示におけるdpi値は、あくまでもインクを噴射する間隔を表した数字に過ぎないので、コンピュータディスプレイや商業印刷におけるdpiと単純に比較することはできないので、参考程度に考えていただいてかまいません。

よって、解像度が9600dpiあるプリンターだからと言って、超高解像度の画像を作って印刷する必要はありません。一般的な家庭用プリンターであれば、写真画質をうたう高画質のものでも、画像に200dpi程度のドット密度があれば十分にキレイな印刷に仕上がります。

ドット数とドット密度の2つの解像度の捉え方としては、
ドット数とは「表示媒体(モニター画面、写真等)の中にいくつの画素が並んでいるか」を表し、
ドット密度とは「1インチ(1平方インチではない)の幅の中にどれだけのドットを表現できるか」を表すものであるという風に考えてください。

解像感

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上の画像をご覧下さい。
左右どちらが「解像感のある写真」に見えるでしょうか?
どちらも同じカメラ、同じ画素数、同じモニターの画像です。

ほとんどの方は右の画像のほうが「解像感がある」という風に感じられるのではないでしょうか。

解像感は実際にデジタル化された写真にどれだけの画素数があるかとか、どれだけ細かいところまで分離しているのかといった数値的なデータとは基本的には関係のない言葉です。写真を見た人それぞれがその写真から感じられるシャープさ、といった意味になると思います。

このため「解像度は低いけれども解像感の高い写真」とか「解像力はかなりあるんだけれどもなんだか解像感はパッとしない」という写真が実際に存在します。

写真を一見した時に、なんだか眠たい雰囲気、とか、もやっとした写真、といったイメージに感じられる写真は、概ね解像感のない写真と言っていいでしょう。

解像感を可視化してみよう

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解像感を左右する要素としては、被写体の輪郭線のエッジの立ち具合、ある程度しっかりしたコントラストなど、単純な解像度や解像力の数値だけでは表せない部分が多くあります。

数値的なもので表せる性能の中では、カメラメーカーやレンズメーカーが公開する交換レンズの「MTF曲線」のグラフが、そのレンズを使った時の解像感の予測にはある程度役立ちます。

MTF曲線では、それぞれのグラフの曲線が上の方にあればあるほど、解像感が高く感じられる写真の仕上がりになると考えることができます。

画像を見てみてください。

35mmフルサイズとAPS-Cサイズセンサー用のレンズのグラフを例に挙げると、10本/mmのグラフはおおまかには大きな被写体のはっきりした輪郭線の描写に相当するような曲線、30本/mmのグラフはより細やかな、例えばコンクリート壁の表面のテクスチャのようなオブジェクトの描写具合に相当するような曲線と考えると、だいたいのイメージがつかめるのではないかと思います。

MTFのグラフのイメージが写真を見た時の解像感と完全に一致する訳ではありませんが、レンズを購入する前に写真の仕上がりをある程度予測することは出来るようになっています。

ちょっと脱線しますが、MTF曲線からはある程度レンズのボケ描写も予想が出来ます。同じ空間周波数の放射方向と同心円方向のグラフが出来るだけそろっている方が、ボケはキレイになる傾向があります。2本のグラフが離れている部分では、ボケは乱れがちなケースが多くなっています。

先に挙げた2つのグラフで言えば、10本/mmのグラフがそろっていない時には二線ボケの傾向が出ることがあり、30本/mmのグラフがそろわない場合には微妙なボケ部分がざわつくようなボケ描写になる傾向があります。

解像力

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次に解像力についてのお話をします。

解像力とは、写真レンズで結像された像や、写真感光材料上に形成された画像の画質を表わす量で、端的に言えば「どの程度まで細部を正確に再現しているか」を示します。
一般的には「 1mm幅の中に等間隔に引かれた線を何本まで分離して見分けうるか」の最小値で表わされます。

解像感の項と同じく、どちらも同じカメラ、同じ画素数、同じモニターの画像です。もちろん「解像度」も両者とも同じです。

右側の写真が解像力が高い写真であることは一目瞭然ですね。

なお、解像力の具体的な計測方法としては、一定の条件の下でテスト用の細かな絵柄の描かれたチャートを撮影し、そのチャートの細かな絵柄のどこまでを分離して記録できたかを測定して解像力を算出します。

最初に少し解説したとおり、解像力も定量的な値です。

解像力の値は空間周波数という言葉でも表現されることがあります。また、高い解像力が必要な細かな絵柄は「空間周波数の高い被写体」という表現をされることもあります。

解像力にはカメラのイメージセンサーがその大きな役割を担っていますが、イメージセンサー単体で決まるものではありません。

レンズの光学性能、撮影の際の絞りの設定、遠景を撮影するのであればその時の湿度・風の具合などの空気の状況、映像を処理する映像エンジンの性能など、写真に関連するすべての要素を盛り込んだ上で初めて、結果としてどの程度の解像力が出るかがわかるものです。

さいごに~3つの言葉を使いこなそう~

解像感も解像力も、一朝一夕に測ることのできない「感覚」であったり「データ」だったりしますが、お使いのカメラやレンズを長く使っていくうちに、そのモノのクセとして掴めてくるものではないかと思います。

解像度は、使う機材の性能を見極めるための一基準として。
解像感と解像力はどのレンズを使うとどんな写りになるのか、細部をどこまで見せることができるのかなど、試行錯誤を繰り返しながら少しずつに身につけていく、よりよい写真を撮るためのツールとして考えていただければと思います。

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