手ぶれ補正の仕組みと手ぶれ補正が役立つシーン  

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手ぶれ補正の仕組みと手ぶれ補正が役立つシーン

2016/3/7

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今ではすっかりカメラ・レンズにはなくてはならない機能になった印象のある手振れ補正ですが、スチルカメラ用に発表された直後には、比較的懐疑的に受け止められていた部分がありました。

静止画用のカメラの手振れ補正の方式は「オープンループ制御」と言われるタイプのもので、手振れを補正した結果が本当に正しくなっているのかどうか、確認できない中で対応を行なうタイプの制御となっているからです。

実際には機能を搭載した製品が世に出てみれば、手振れ補正はきちんと効果的に働く機能で、その後機能・性能も進歩を続けてどんどん普及が進み、手振れ補正が出来ないレンズとカメラの組み合わせのほうが少ないような状況にまで広がっています。

また、手振れ補正の進化も著しく、補正できる幅や適応可能なシーンがどんどん増えています。

今回はこの手振れ補正の仕組みと、手振れ補正が便利に働くケースを紹介します。

手振れ補正の方式3つ

現在実用化されている手振れ補正の方式には、大きく分けて以下の3つの方式があります。

光学式手振れ補正

イメージセンサーシフト式手振れ補正

電子式手振れ補正

これら3つの方式についてもう少し詳しく掘り下げます。

光学式手振れ補正

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この方式の手振れ補正ではレンズの光学系の一部を動かして光路をほんの少し曲げてやることで、手振れによる被写体の画面内での相対的な動きをキャンセルします。

補正の方式

かつてはレンズの先頭に角度を変化させることが出来る液体プリズムを置いて、その角度をブレに合わせて変化させることで手振れを補正するタイプの機構もありましたが、今こちらの方式を採用するカメラ・レンズは存在しないと思います。こちらの方式はバリアングルプリズム式と呼ばれていました。

今存在している手振れ補正機能内蔵のレンズは全て、光学系の一部のレンズ群をレンズの光軸に対して平行に動かすことで光路を変化させています。レンズシフト式、と呼んでも良い補正の方法となっています。

光学式手振れ補正機能では、レンズ内にジャイロセンサーや加速度センサーを持っていて、それらセンサーでレンズ・カメラの揺れ具合を検知し、検知した揺れ具合をキャンセルできるようにレンズの一部を動かします。

光学的に見ると、手振れ補正の動作中はレンズの一部が光軸からずれていることになります。このため手振れ補正用のレンズ群がセンター位置にない場合は、厳密にはほんのわずかレンズの結像性能が低下していることになります。

ただ、今では設計技術の進歩により、手振れ補正時にレンズが動く分まで見込んだ性能設計が行なわれています。事実上はレンズの性能低下を心配する必要は全くと言っていいほどありません。

メリットとデメリット

光学式手振れ補正の最大のメリットは、光学ファインダーを持つ一眼レフでもファインダー像に手振れ補正の効果があることです。広角や標準域のレンズではあまり恩恵の幅は大きくありませんが、超望遠レンズになると絶大とも言える威力を発揮します。

フレーミングが安定し、ファインダー内で被写体を非常に捉えやすくなります。また、AEやAF光学系に導かれる光も安定するため、どちらの機能もより安定した動作が期待できます。加えて、レンズそれぞれに最適化した手振れ補正を行えることもメリットの一つです。

デメリットとしては、レンズにかなり多くの余分なパーツを詰め込む必要が出てくるため、どうしてもレンズのサイズが大きくなります。また、当然と言えば当然なのですが、手振れ補正機構を持つレンズでしか手振れ補正が効きません。

イメージセンサーシフト式手振れ補正

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この方式の手振れ補正では、カメラのブレによってズレる被写体の像を、イメージセンサーを動かすことで追いかける形になります。ボディー内手振れ補正とも呼ばれます。

補正の方式

実は簡単にまとめるなら、上の一言でこの方式の手振れ補正のやり方はおしまいなのです。

もう少し詳しく説明しますと、イメージセンサーシフト式手振れ補正機能を持つカメラでは、通常カメラのボディーに対してガッチリと固定されているイメージセンサーが、上下左右にかなり自由に動かせる機構に乗る形で取り付けられています。

このタイプのカメラでは、カメラのボディー側に搭載されている加速度センサーやジャイロセンサーでカメラの動きを読み取り、それをキャンセルする向きにイメージセンサをきわめて高精度に動かすことで手振れを補正します。

従来はイメージセンサーをただ縦横に動かすだけの対応だけでしたが、最近はイメージセンサーを回転する向きにも動かせる制御に変わってきており、回転ブレと呼ばれる、レンズの光軸を中心にしてカメラが回るようなタイプのブレにも対応できるようになりつつあります。

メリットとデメリット

イメージセンサーシフト式の手振れ補正の最大のメリットは、レンズ側に特に何も手振れ補正のためのギミックがいらないため、オールドレンズまで含めて全ての取り付け可能なレンズで手振れ補正をかけることが可能になることです。また、レンズに余分な仕組みが必要ない分、レンズのサイズが膨らんでしまうことがありません。

デメリットとしては、カメラのボディー内にかなり余分なパーツが必要になるため、カメラ本体が大きくなりがちなことです。ただ、今ではメーカー側がかなり機能の作り込みに手慣れてきているため、この部分が目に見える範囲で悪影響を及ぼしているようなカメラはなくなりました。

もう一つのデメリットは、光学ファインダーの一眼レフでは、原理的にファインダー像に手振れ補正がかけられないことがあげられます。以前は電子式のファインダーを持つデジタルカメラでもファインダー像に手振れ補正がかからない機種が多かったのですが、今はこの状況は解消されてきています。

電子式手振れ補正

3つの手振れ補正方式のうち、もっとも仕組みが簡単になるのがこの方式です。

補正の方式

電子式手振れ補正では、イメージセンサーの画像を捉える範囲の一部をトリミングします。そしてトリミングする範囲を上下左右に動かすことで、手振れの動きをキャンセルします。

メリットとデメリット

この方式の最大のメリットは手振れ補正のための追加のパーツが一切必要ないことです。全てをソフトウェア(ファームウェア)だけで対処してしまうことが出来ます。このためコストも安く、カメラ・レンズもとてもシンプルに小さく作ることが出来ます。

デメリットとしては、せっかくのイメージセンサーの画素を画像には全部使い切ることが出来なくなってしまうことです。出力される画像の解像度が下がり、レンズ側の見方では結果的に画角が狭くなることになります。

このようなデメリットから、本格的なデジタルカメラではこの方式の手振れ補正を採用するカメラはほとんどなくなりました。スマートフォンや携帯電話、デジタルビデオカメラなどでは今でも使われています。

手振れ補正機能が役立つシーン

手振れ補正の機能としてまずはその名の通り、手振れ限界のシャッタースピードを大幅に広げることが出来ることがあります。

例えば補正能力が4段となっている手振れ補正機構では、補正機能なしの場合に1/60秒が手振れ限界だったとすると、計算上は1/4秒まで手振れ限界のシャッタースピードを引き下げることが出来ると言うことになります。

明るさがギリギリのケース

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手振れ補正が有効なシーンのまず一つ目は、夕暮れ時など、明るさが写真を撮るにはギリギリとなるケースです。手持ち撮影のまま撮影可能な領域を大きく広げてくれます。

最近のデジタルカメラの非常に優秀な高感度特性も合わせて利用すれば、手持ちで夜景の撮影も十分に狙えるようになります。

このようなケースでは、もちろん三脚を使用したほうが結果は確実に良くなります。ですが、撮影のロケーションによっては三脚の使用が難しい場合がありますし、場所によっては三脚の使用が禁止されているところもあります。

また、三脚を持ち歩くとその分、撮影の際の機動力は落ちます。疲れにもかなり効いてきますし、フットワーク良く歩き回る方がよりたくさんの被写体に出会える可能性も増えます。

もう一つ、手振れ補正機構を利用することで、暗いシーンでの写真の画質の向上も狙えます。手振れ補正なしではISO感度を上げることでしか対処できないほどの暗がりでも、手振れ補正機能がそのかなりの部分を肩代わりしてくれる形になります。

結果的にISO感度を下げることができ、仕上がる写真の画質の向上が期待できます。

望遠レンズを使うケース

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手振れを起こしやすいパターンのもう一つの代表は、望遠レンズを使用した撮影でしょう。特に300mmを超えるような超望遠レンズ使用のケースでは、日中でも比較的簡単に手振れ限界と言われるシャッタースピードを割る撮影条件になることがあります。

こういった場合にも手振れ補正機能は有効に働いて、使える写真の率を大幅に上げてくれます。

高画素デジタルカメラ利用のケース

最近の超がつくレベルの高画素のデジタルカメラでは、従来の手振れ限界のシャッタースピードの常識が全く通用しなくなっています。従来言われてきた(1/焦点距離)秒よりも数段速いシャッタースピードが必要になります。可能であれば昼間でも必ず三脚を使用することが推奨されるほどです。

このような高画素のデジタルカメラでも、フットワーク良く撮影に臨みたい場合もあるでしょう。そういった場合には、日中の明るい時間から手振れ補正機能が威力を発揮します。

流し撮り

最近の手振れ補正機能付きのレンズ、ボディでは、モードを切り替えるか、レンズ・カメラ自体がカメラの動きを察知して、流し撮り用の手振れ補正モードになってくれます。

このモードを使うと、流している方向に直角の向きのブレのみをキャンセルしてくれて、流し撮りの背景の像の流れがキレイに一方向に流れるようサポートしてくれます。

まとめ

今では手振れ補正機能はスマートフォンや携帯電話のカメラから、普及型コンパクトデジカメ、果てはプロ用の高価な超高性能のレンズにまで組み込まれるようになりました。手振れ補正機構単独でも撮影領域がずいぶんと拡大されましたが、加えて今のデジタルカメラでは高感度特性がかつては考えられなかったほどに向上しています。これらの機能の組み合わせで、従来は考えられなかったシーンでも写真をものにすることが可能になりました。

また、ペンタックスのように手振れ補正の仕組みを利用して、カメラが自動的にフレーミングの水平を出してくれる機能や、簡易的な星の日周運動追尾の機能を実現したブランドもあります。

新しい機能もどんどん使いこなして、今まで挑戦できなかったジャンルにも飛び込んでみましょう。きっと新しい発見があります。

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